赤ちゃんのこと
自分は角田光代さんのエッセイが好きです。
前からちょこっとずつ読んでいたこの本を、今日は久々に鞄に入れて出掛けた。
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/07/28
- メディア: 文庫
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この本との出会いは結婚前。旦那様とお付き合いしていた頃。
正直、結婚はまだ考えていなくて。
でも、妊娠=いつもと違うカラダの時、どんなコトを考えたりするのかな、って興味があって。
それで購入。
何故か一気に読まずに少しずつ。
面白いな、って思いながら読み進め、結婚。
旦那様は、早く子供が欲しいらしく、結婚前もそんなような話はしていたケド、結婚したことでそんな「ような」話からそんな話っていうカタチに変わっていって。
そういう話題がよく出てくる。
そういう話が出てくるようになってからも少しずつ読み進め。
でも、あんまし読んでいる時のかんしょくというか感覚というか、それらのものは変わらなくて。
それが今日、明らかに違う感覚。
角田さんは、本の中で妊娠後期に入っていた。
不安定な気持ちが沢山沢山、そんな自分を非難する場面も沢山沢山。
角田さん夫妻は旦那様が年下で、時々登場する旦那様の言動なんかがグッとくる。
角田さんのどこか冷めた視点が、自分に寄り添ってくる。
角田さんの(夜にみる)夢の話が続く中で、角田さんと実父の関係のことが出てきた。
詳しくは書けないが、ウチと同様、あまりお父さんと良い関係が築けなかったらしく、その中でも自分と父親との関係を保つ為の大変な葛藤があったらしい。
角田さんのお父さんは長い闘病生活があったが、ウチは一日半であっという間に逝ってしまった。
その違いはあっても、どこか似ている気がして。
その場面を病院の待合室で読んだ。
周りに人が居るのに、わーっと涙が溢れそうになって、危なかった。
結婚式が終わったら、子供のコトを考えようと思っている。
年齢も年齢だし。旦那様ほど「子供欲しい!」っていう意思表示を周りにしてはいないが(仕事もあるしね)、私も子供が欲しいと思っているから。
角田さんの日記を読んでいて、自分も同じような不安定さを抱えながら、生まれてくる子供のコトをまつのかな。
やっぱし、少し涙出そうになった。